【診療時間】09:00~12:00 / 16:30~19:30
【休診日】木曜日の午後、土曜日の午後、日曜日、祝日
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ピロリ菌とは、胃の粘膜に生息しているらせん形のグラム陰性桿菌になり、主に慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍等の病気の原因がピロリ菌感染と考えられております。また、ピロリ菌は食べ物・飲み物から感染しやすく、衛生状態のあまり良くないところではピロリ菌が繁殖しやすい為、感染する人が多いとされております。また、上下水道の普及率の低い世代(中高年以上)の保菌率もかなり高いと言われています。
ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜に炎症が起こりますが、大半の方が症状を自覚していません。
しかし、ピロリ菌の感染が長く続くと、胃粘膜全体に広がり慢性胃炎となります。この慢性胃炎が、ヘリコバクター・ピロリ菌感染胃炎と呼ばれます。このヘリコバクター・ピロリ菌感染胃炎が胃潰瘍、十二指腸潰瘍、菌萎縮性胃炎を引き起こし、その一部が胃がんに進行していきます。また、ヘリコバクター・ピロリ感染による胃炎は、お薬による「除菌療法」が成功すると改善します。
胃がんとピロリ菌は密接に関係しているといわれています。胃潰瘍、十二指腸潰瘍や胃炎などの患者さんを対象とした調査では、10年間で胃がんになった人の割合は、ピロリ菌に感染していない人では0%(280人中0人)、ピロリ菌に感染している人では2.9%(1246人中36人)であったとの報告がわが国から行われています。
※現在、保険適用でピロリ菌の検査・除菌療法を行うことができる疾患は決められています。
ピロリ菌を除菌すると、新しい胃がんが発生する確率を減らすことができる可能性があります。
早期胃がんの治療後にピロリ菌を除菌した患者さんは、除菌をしなかった患者さんと比べ、3年以内に新しい胃がんが発生した人が約3分の1だったと報告されています。
ピロリ菌の検査には、内視鏡を使う方法と、内視鏡を使わない方法があります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍、慢性胃炎などの患者さんに対して検査を行い、ピロリ菌がいることを確かめてから治療を行います。ピロリ菌の除菌方法とは、2種類の「抗生物質」と「胃酸の分泌を抑える薬」の合計3剤を同時に1日2回、7日間服用する治療法です。また、全ての治療が終了した後、4週間以上経過してから、ピロリ菌が除菌できたかどうか、確かめる検査する必要があります。
正しくお薬を服用すれば、ピロリ菌の除菌は約80%の確率で成功します。また、万が一除菌に失敗した場合は、二次除菌療法があります。一回目の除菌療法でピロリ菌が除菌できなかった場合は、2種類の抗菌薬のうち一つを初回とは別の薬に変えて再び除菌療法を行います。この方法で行うと、初回失敗例の90%以上が成功します。
当院では、ピロリ菌除菌率の高いタケキャブ®を使用した新しいピロリ菌1次除菌、2次除菌を開始しました。
今までの胃酸分泌抑制薬であるプロトンポンプインヒビター(PPI)とは異なり、全く新しい作用機序のPPIであるボノプラザン(タケキャブ®)を利用しています。
治療の特徴
ピロリ菌除菌では従来のPPIによる治療をボノプラザン(タケキャブ®)に切り替えた場合、治療成績の向上が最も期待されています。
ボノプラザン/アモキシシリン/クラリスロマイシンの3剤併用による1次除菌では、投与4週後の除菌率は92.6%で、ランソプラゾールを含む3剤併用の除菌率75.9%を上回った(図1)。
「ボノプラザンは酸分泌抑制効果が表れるのが速いため、従来のPPIに比べて酸分泌を抑制できる期間が長くなる。このため、より高い除菌効果を得られる」と報告されています。2次除菌率は98.0%でした。
ピロリ菌除菌に新しいパック製剤ができ、当院では飲み間違えがないようにパック製剤を使用し、ピロリ菌除菌をしています。
当院での平成26年4月から平成28年8月までの除菌率は1度の治療で除菌できた方(1次除菌率)は85%、2度目の除菌治療で除菌できた方(2次除菌率)は98%の成績です。更に、ここ半年の除菌率はほぼ100%を記録しています。
検診などでピロリ菌陽性と指摘を受けた方は当院に御相談ください。
〒660-0881 尼崎市昭和通2-6-30尼崎イスティー1F 最寄り駅:阪神電車「尼崎駅」から徒歩3分